
キャリア⼊社座談会Career Talk Session
東京国際エアカーゴターミナルには、同業種や異業種で活躍した後、即戦力として転職してきた先輩もたくさんいます。
そんな先輩たちに、前職での経験や転職の動機、転職してよかったことなど、今だから話せる率直な思いを伺いました。
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Y.N 輸入第一課
2016年入社
商学部卒到着貨物の情報をもとに現場作業員への指示、貨物の搬入・チェック・蔵置までの進捗管理を行う
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K.S 輸入第三課
2018年入社
音楽学部卒輸入第三課のデスクとして、輸入貨物の搬出に関する委託先との調整や蔵置管理を行う
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T.M 輸出サービス課
2021年入社
専門士輸出サービス課の日勤デスクとして課員の教育管理、業務改善や勤怠調整、各航空会社・代理店・委託先との調整業務。IRR・ヒヤリの分析と対策構築を担当。
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H.S 運営企画課
2020年入社
法学部卒航空会社や貨物扱いに関するプロシージャの策定やS.O.Pの作成、業務調整、監査対応などを担当する
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Y.S 業務部人事課
2024年入社
学芸学部卒人事業務を担当。新卒採用に関する事務業務、各種研修の取りまとめなどを担う
前職の内容と、転職しようと思った
理由を教えてください

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H.S - 前職は海運関係の会社で、外国籍の船の出入港に関わる業務、具体的には荷役の調整や入管手続き、検疫の手続き、船員のケアなどを担当していました。ずっと海上輸送貨物を取り扱っていましたから、次は航空貨物も経験してみたい、それが自分のキャリアアップにもつながると思い、TIACTに転職しました。
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Y.S - 前職も同じ人事で、仕事にやりがいを感じていたため、環境を変えてよりステップアップしたいと考え、転職を決意。この業界は、退職後に行った留学先で国際物流のありがたみを感じたことから興味を持ち、国際貨物の取り扱いという公共性の高い事業で人事面から社会に貢献したいと思い、選択しました。
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K.S - 前職は、ITアウトソーシング企業で顧客先に常駐し、PCやプリンタの故障、officeソフトの操作方法などの問合せを受け付けるコールセンター業務でした。コールセンターは受け身の業務で私の望むやりがいや達成感がなかなか得られず、もっと主体的に業務ができる環境で働きたいと思い、転職を決めました。
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T.M - 私は海外のエアライン系の貨物航空会社で旅客機および貨物機の輸出受付や書類業務、積み付けプランの作成、搭載管理など、航空貨物運送業務を担当していました。前職の異動で羽田空港を経験しており、国際貨物活性化が進むここ羽田で、自身の経験を活かして国際貨物ターミナルのさらなる成長に加担したいと思ったことが、転職を決めた一番大きな理由です。
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Y.N - 金融機関で個人向け金融資産の新規開拓営業を行っていました。けれども、2010年代は世界的な経済危機や東日本大震災など、さまざまなことが起こり、会社が経営不振に。業績回復の兆しも見えず、私自身も結婚を控えていたことから転職を決意しました。転職先に当社を選んだのは、大学時代、荷役のアルバイトをしていた経験があり、世界につながる国際物流に貢献するという仕事に魅力を感じたからです。
前職での経験が活かせていると感じるのは
どんなときですか?

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Y.S - 私の場合、業界は異なりますが前職も人事なので、ほとんどの経験が活かせています。特に人事労務の基礎となる法令を理解できていたことは大きいですね。
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T.M - 私も近い業種からの転職ですから、前職での経験が活かせています。以前は、搬出量の多い貨物専用機で定時運航のため業務を整えていましたが、今は、取り扱い便数が多い羽田で、輸出業務手順の見直しを図りながら定時運航のための業務を整えています。そうした定時運航への観点はもちろん、安全や品質向上の観点も、前職と変わることはないですね。
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H.S - 前職の海上輸送と現職の航空輸送、大きな流れは同じですが、取り扱い方に関しては航空輸送のほうが圧倒的に厳しいので、具体的にこれが活かせていると感じることは少ないですね。強いて挙げれば、英語を使って海外の人とコミュニケーションを取る機会がある、ということくらいでしょうか。
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Y.N - 私は異業種からの転職ですから、業務の面で共通することはありません。以前は刻々と変わるマーケットの中でお客様の資金を扱う仕事、今は限られた時間の中でお客様の貨物を扱う仕事で、いずれもスピードが大切です。些細なミスでもお客様の大切なもの(資金・貨物)を毀損してしまうおそれがあるため、正確性も求められます。ですから、タイムプレッシャーがある中でもしっかりと優先順位を整理して正確かつスピーディーに作業に取り組み、問題点があれば改善していくという仕事への姿勢や進め方は前職と何ら変わっていませんし、その点は活かせていると言えるかもしれませんね。
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K.S - 私も共通する業務はありませんが、現職では、貨物の引き渡しが遅れたときや何かトラブルがあったときなど、お客様からの問合せが重なったり、時にはお叱りを受けることもあります。そうしたとき、動じずに落ち着いて対応できるのは、コールセンター業務でさまざまな対応を経験してきたからだと思います。
入社してから「想像と違った」と感じたことはありますか?

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T.M - ある程度想像はしていましたが、やはり受託航空会社の多さに驚きましたね。前職では限られた航空会社のみを受託していたので。受託航空会社が多いと、受付業務の際、航空会社別の要件、手順を瞬時に確認しなければならず、一つひとつの作業により高い集中力が求められるんです。
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Y.N - 前の職場は上下関係がしっかりしていて、業務時間中に同僚と何かを話すということはほとんどありませんでした。ですから、ここは随分和やかな職場だな、と。仕事は自分に割り当てられたフライトを担当するという形で行うのですが、周りとコミュニケーションを取り、協力しながら作業を行うことも多いので、そういう雰囲気の中で仕事を進めていくことがとても新鮮でした。
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H.S - 物流業界ってまだまだ昔気質なところがあって、泥臭いというか体育会系のところも多いんですよ。ですから私もこの業界にいる限り、どこに転職してもそういう環境で働くんだろうと当たり前のように思っていました。それが、TIACTは先進的な考えを持つ柔軟な会社で、そこは想像と違いましたね。たとえば、何かミスが起こったとき、個人の責任を追求するのではなく、なぜミスが起こったのか、管理体制に問題はなかったか、と考えるんです。対症療法で済ますのではなく、根本原因を探り、ハード面から変えようとする会社で、そこはよい意味で驚きました。
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Y.S - 私は、管理職含め、職員同士が役職ではなく「◯◯さん」と名前で呼び合っているのが、堅苦しくなくていいなと思いました。あと、前職では勤務時間が全社員固定でしたが、ここは日勤と24時間のシフト勤務が混ざっているので、研修時間の設定や案内など、配慮しなければならないポイントがこんなにも違うんだということには単純に驚きました。
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K.S - 転職当初はフライト担当だったのですが、思っていたより英語を使うことが少なくて、そのときは正直、助かったと思いました(笑)。その分、今はデスクになって、カウンターで海外のお客様の対応をすることも多いので苦戦していますが……。突然だと単語がパッと思い浮かばなくて、英語が堪能な同僚に「台車って英語でどう言うんだっけ?」と聞いたりしていましたね。
今の仕事のやりがいや転職して良かったと
思えることを教えてください

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H.S - 輸出貨物はプランニングの時点であらゆるケースを想定し、イレギュラーケースに備える緻密さが必要です。特に航空貨物は出発までの時間がタイトなため、迅速なタスク処理と判断、強靭な精神力が求められ、1分1秒が突き刺さるように感じる瞬間もあります。だからこそ、無事に搭載が完了し、ブロックアウト(航空機が出発すること)すると本当にうれしいし、充実感がありますね。
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Y.S - 前職では経験できなかった障がい者採用や間接部門のフレックス勤務など、働き方の多様性を学ぶことができ、今は転職して本当によかったと思っています。
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Y.N - 私のシフト勤務も働き方の多様性の一つですが、大型連休のような人の移動が多い時期に働き、人の少ない平日に旅行や帰省を楽しむことができるのは、私にとってよかったこと。もちろん、希望を出せば土日に休むこともできます。20〜30代の社員が多いせいか、男女共に産休・育休を取得する人が増えており、私自身も2年前、9か月間の育休を取得しました。そういった意味でも働きやすい職場だと思います。
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K.S - 空港には季節を先取りした貨物が到着します。たとえば私は、カーネーションが到着すると「ようやく春になったんだな」と、ボジョレ・ヌーボーが到着すると「もう秋が来たんだ」と、到着する貨物で季節の移ろいを感じます。そういうところは自分の生活にもつながっていて面白いですね。
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T.M - これまで使っていなかった新たなシステムを導入するなど、自分が培ってきたキャリアと他空港での経験を今の現場で活かせていることが、転職して一番よかったこと。マネジメントの視点で業務を遂行することで、現場のみならず、会社の成長も直に感じることができますし、そんな環境で働けることがさらなる意欲につながっています。
最後に、転職を考える人に
メッセージをお願いします

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H.S - 当社の仕事はラクでも簡単でもなく、多くのことを継続して学ぶ必要があるけれど、いろんな能力やバックグラウンドを持っている方が活躍できる、やりがいのある職場だと思います。
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Y.S - 転職はとても勇気のいることですが、もしそれを考えているなら、まず自分の棚卸しを行い、転職に何を望むのか明確にすることから始めてください。
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Y.N - 転職を考える人は、興味のある会社をどんどん受けてみてください。心が折れそうになることもあるかもしれませんが、就職はご縁という言葉もありますし、無理をしない程度にチャレンジしてくださいね。
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K.S - 私たちの仕事は、季節だけでなく、国内外の情勢とつながることも多いので、貨物を通して世の中の動きを知ることができますし、とても面白いと思いますよ。
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T.M - 全国旅客利用者数No. 1の羽田空港という壮大なスケールの中で着実に成長しながら、国際物流という日々の生活に欠かせない基盤を共に築いていきましょう。